電気のデマンドとは?
デマンド(最大需要電力)とは、電気使用量を元に計算した30分間の平均使用電力(kW)のうち、1ヶ月で最も高い値を指します。電気の基本料金は、一般的に「契約電力」を元に算出されます。この契約電力は、過去1年間のデマンド値から決まります。つまり、デマンドを下げることで、次の1年間の電気料金を大幅に削減できるのです。
例えば、1kWあたりの基本料金が1,870円で、デマンドを15kW下げられた場合、年間で約33万円の電気料金が削減できます。これは、高圧(契約電力500kW未満)で力率が85%の場合の例です。北海道の企業が冬に電気エアコンを暖房として利用している場合、一般的に冬がピーク時期となります。
電気の使用分布について
電力使用の内訳を見ると、空調が占める割合が大きいことが分かります。以下は経済産業省の資料からの引用です。
このグラフからも分かるように、空調機器の電力使用割合が高いため、空調機器の使用を見直すことがデマンド対策に直結します。
デマンドカットする方法
デマンドカットは、空調機器の運転を調整することで可能になります。電力の使用量を一度に高めないようにするためには、「エアコンとその他の電力機器を同時に使用しない」などの取り組みが有効です。
デマンドカットの具体的な方法
- 運転時間の調整:
- 空調機器やその他の電力機器の運転時間をずらして、ピーク電力を抑えます。
- デマンド監視装置の設置:
- デマンド監視装置(コントローラー)を設置することで、電力使用量をリアルタイムで監視し、自動的に機器の運転を調整します。
デマンドコントローラーとは何か?
デマンドコントローラーは、電力需要がピークに達したときに、電力使用量を制御する装置です。例えば、空調機器を一時的に停止させることで、需要ピーク時の電力需要を抑えることができます。関東経済産業局の資料でもその有効性が紹介されています。
まとめ
電気料金が高騰している今だからこそ、電気の使い方を見直すことで効率的に光熱費を下げることが重要です。まずは、デマンドの仕組みを正しく理解し、できることから始めましょう。空調機器の運転時間を調整したり、デマンド監視装置を導入することで、大きな節約効果が期待できます。エネルギーに関するご相談は弊社へ、ぜひお問い合わせください。