北海道の中小・小規模企業にとって、エネルギーコストの削減は重要な課題です。特に近年のエネルギー価格高騰は、企業経営に大きな影響を与えています。そこで、北海道は「中小・小規模企業省エネルギー環境整備緊急対策事業助成金」という独自の補助金制度を導入し、企業の負担軽減と省エネルギー化を推進しています。本記事では、この補助金制度の概要、申請方法、対象となる設備、具体的な事例を詳しく解説します。
目次
- 補助金制度の概要
- 申請方法と手順
- 助成対象となる設備
- 補助金の交付期間とスケジュール
- 補助対象となる事業者の詳細
- 成功事例の紹介
- 結論:お問い合わせのご案内
1. 補助金制度の概要
「中小・小規模企業省エネルギー環境整備緊急対策事業助成金」は、エネルギー価格高騰の影響を受けている北海道内の中小・小規模企業等の負担軽減を目的とし、省エネルギー化に資する設備の導入を支援するための補助金制度です。以下にその主要な特徴をまとめます。
主な特徴
- 対象企業:北海道内に本店または事業所を有する中小企業、協同組合、特定非営利活動法人など
- 助成率:エネルギー消費量を10%以上削減する設備導入に対し、条件に応じて経費の1/2または3/4を助成
- 限度額:助成金の限度額は最大100万円
目的
- エネルギー価格高騰の影響を受けた企業の負担を軽減
- 省エネルギー化を促進し、環境負荷を低減
2. 申請方法と手順
助成金の申請は、北海道が設置する「北海道中小・小規模企業省エネルギー環境整備緊急対策事業助成金インターネット申請システム」を通じて行います。以下に申請手順の概要を説明します。
申請手順
- 事前準備:
- 必要書類の収集(見積書、カタログ、過去の売上高の証明書類など)
- インターネット申請が困難な場合は、郵送による提出も可能
- 申請書類の提出:
- 助成金交付申請書
- 誓約書
- 必要な証拠書類(見積書、設置前の写真、売上高の証明書など)
- 審査と交付決定:
- 提出された書類を基に事務局が審査
- 助成金の交付決定通知を受けた後、設備の導入を開始
- 実績報告:
- 設備導入後、支払い証明書や設置後の写真を提出
- 事務局による確認後、助成金の額が確定し、交付される
3. 助成対象となる設備
助成対象となる設備は、エネルギー消費量を年率10%以上低減することが見込まれるものに限られます。具体的には以下のような設備が対象となります。
対象設備の例
- 高効率空調設備:最新のエネルギー効率の高い空調設備
- LED照明:従来の照明をLEDに交換
- 高効率ボイラー:省エネルギー型のボイラー
- 断熱材:建物の断熱性能を向上させるための材料
また、既存設備の入替えであることや、中古品でないことも条件となります。
4. 補助金の交付期間とスケジュール
補助金の交付期間やスケジュールは以下の通りです。
実施期間
- 助成金の実施期間:助成金の交付決定日以降。ただし、特別な承認がある場合は令和5年12月14日以降の事業着手も対象となります。
スケジュール
- 申請期間:申請は3回の募集期間に分けて行われ、それぞれの受付期間は別途北海道が定めます。
- 審査期間:申請受付後、事務局が書類を審査し、交付決定の通知を行います。交付を認めない場合も通知が行われます。
- 事業着手と実績報告:交付決定通知を受けてから事業を開始し、事業完了後は実績報告書を提出します。
5. 補助対象となる事業者の詳細
補助金の対象となる事業者にはいくつかの条件があります。以下に具体的な要件を説明します。
対象事業者
- 中小企業基本法に規定する中小企業者:北海道内に本店(個人事業主は住所)を有する者
- 協同組合:中小企業等協同組合法に基づき設立された事業協同組合、信用協同組合など
- 特定非営利活動法人(NPO法人):従業員数が300人以下であり、北海道内に主たる事務所を有する法人
除外対象
- みなし大企業:発行済株式の過半数を大企業が所有するなど、実質的に大企業とみなされる企業
- 公的機関:国および自治体等の公的機関
- 暴力団関係者:暴力団やその関係団体に該当する者
- 宗教上の組織および政治団体:宗教団体や政治団体は対象外
経営状況の要件
- 売上高の減少:2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の売上高が2019~2021年の同3か月と比較して10%以上減少していること
- 付加価値額の減少:2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の付加価値額が2019~2021年の同3か月と比較して15%以上減少していること
6. 成功事例の紹介
実際に「中小・小規模企業省エネルギー環境整備緊急対策事業助成金」を活用して成功した企業の事例をいくつかご紹介します。
事例1:北海道札幌市の製造業A社
A社は、老朽化したボイラーを高効率ボイラーに交換することで、エネルギー消費量を大幅に削減しました。助成金の申請により、設置費用の75%が助成され、初期投資の負担が軽減されました。
事例2:北海道函館市の飲食店B社
B社は、店舗の照明を全てLEDに交換することで、年間の電気代を約30%削減しました。助成金により、LED照明の購入費用の半額が補助され、コスト削減に成功しました。
7. 結論:お問い合わせのご案内
「中小・小規模企業省エネルギー環境整備緊急対策事業助成金」は、北海道の中小・小規模企業がエネルギーコストを削減し、持続可能な経営を実現するための強力なサポートとなります。申請に関する詳細な情報やサポートが必要な場合は、株式会社totokaまでお気軽にお問い合わせください。
弊社では、補助金申請のサポートだけでなく、エネルギー効率改善のための具体的な提案も行っております。お問い合わせをお待ちしております。
この記事では、補助金制度の概要から申請方法、対象設備、スケジュール、対象事業者、成功事例までを詳しく解説しました。株式会社totokaは、皆様の省エネ活動を全力でサポートいたします。ぜひ、この機会にエネルギー効率改善を進めてみてはいかがでしょうか。