補助金の概要について
省エネ補助金の電化・脱炭素燃転型とは、炭素排出を削減するための電化または燃料の転換に関連する設備の更新を支援する制度です。これは、中小企業などがカーボンニュートラルを達成するために必要な標準的な設備を迅速かつ大規模に導入することを促進するために、令和5年度の補正予算にて新たに設けられました。
(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型の特徴
条件としては、「電化・脱炭素目的の燃料転換を伴うこと」になります。
ただし、温水ボイラー等などの低温領域については、電化のみが対象となっており、灯油・重油などの液体燃料からプロパンガスや都市ガスなどへの燃料転換は認められません。
指定設備で対象になるのは以下のカテゴリーになります。
- 産業ヒートポンプ
- 業務用ヒートポンプ給湯器
- 低炭素工業炉
- 高効率コージェネレーション
- 高性能ボイラ
※上記①~⑤に該当しない「その他SIIが認めた高性能な設備」のうち、 電化・脱炭素燃転に資するとして指定した設備も対象となる。
(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型の補助額
設備費(電化の場合は付帯設備も対象)に対して、1/2以内
※上限額3億円・下限額30万円
<1次公募予算>
2024年度分(1年度目):約140億円
2025年度分(2年度目):約620億円
2026年度分(3年度目):約360億円
2027年度分(4年度目):約 75億円
(Ⅲ)設備単位型との対象機種の違い
SIIがあらかじめ定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、SIIが補助対象設備として登録及び公表した指定設備へ更新する事業であり、以下の設備が対象になります。
(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型の大きな違いは、高効率空調や冷凍冷蔵設備、生産設備などが対象になっている点です。
<ユーティリティ設備>
①高効率空調
(業務・産業用エアコン等)
②産業ヒートポンプ
③業務用給湯器
④高性能ボイラ
⑤高効率コージェネレーション
⑥低炭素工業炉
⑦変圧器
⑧冷凍冷蔵設備
⑨産業用モータ
⑩制御機能付き
LED照明器具
<生産設備>
⑪工作機械
⑫プラスチック加工機械
⑬プレス機械
⑭印刷機械
⑮ダイカストマシン
(Ⅲ)設備単位型との補助率の違い
設備費に対して、1/3以内 となっており、(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型の方が補助率が高いことが分かります。(※上限額1億円・下限額30万円)
まとめ
今回は、「(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型」 と 「(Ⅲ)設備単位型」 との違いを説明させていただきました。
以下のリストに該当する対象設備の入替を実施し、さらに電化や燃料転換をする場合は、Ⅱ型を使用することで、補助率を1/2まで上げることができます。
詳細は公式ホームページで公募要領をご確認ください。
(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型 における対象機器
- 産業ヒートポンプ
- 業務用ヒートポンプ給湯器
- 低炭素工業炉
- 高効率コージェネレーション
- 高性能ボイラ