はじめに:ゼロカーボンハウスとは?
北海道苫小牧市では、脱炭素社会の実現に向けて、「ゼロカーボンハウス」の導入を促進するための補助金制度を実施しています。本記事では、最新の制度内容をもとに、初心者でもわかりやすく『苫小牧市ゼロカーボンハウス促進補助金』を解説します。
対象機器・補助金額・補助率・申請条件・注意点などを整理し、あなたの省エネ住宅化に役立つ情報を網羅的にお届けします。
補助金の概要
▼ 対象者
以下のすべてを満たす個人が対象となります。
- 市内に居住している、または居住予定の方
- 市税を滞納していないこと
- 市内の事業者へ設置を依頼していること
- 同一世帯内で同一設備の補助を受けた実績がないこと
補助対象となる機器と補助内容
国費補助(併用不可)
対象機器 | 補助額・補助率 | 上限・条件 |
---|---|---|
太陽光発電設備 | 1kWあたり7万円 | 上限10kW(70万円) |
リチウムイオン蓄電池 | 設置費用の1/3以内(工事費込み、1kWhあたり14.1万円未満) | 補助対象経費が要件を満たす必要あり |
エコキュート | 設置費用の1/4以内 | 上限18万円 |
ZEH | 対象設備費用の実費 | 上限55万円 |
ZEH+ | 対象設備費用の実費 | 上限100万円 |
※ZHE+はZEHの要件に加えて、断熱性能等級6以上やEV対応設備・HEMS等の追加要件を満たす必要があります。
市費補助(国費とは併用不可)
対象機器 | 補助率 | 上限額 |
リチウムイオン蓄電池(新築) | 1/10 | 12万円 |
リチウムイオン蓄電池(既存) | 1/6 | 20万円 |
HEMS | 1/10 | 4万円 |
給電装置 | 1/10 | 3万円 |
補助要件のポイント
太陽光発電
- 自家消費型であること(FIT制度との併用不可)
- 自家消費率30%以上
- 工事契約と設備契約が分かれていること
- 交付決定前に事業着手していないこと
蓄電池
- 太陽光発電設備と連動し、平常時に充放電するシステム
- 蓄電容量が10kWh未満であること(市費は17.76kWh未満)
- JIS規格や耐震基準を満たす製品であること
エコキュート
- 給湯効率が明確にわかること(旧機器の写真提出)
- CO2削減効果が30%以上あること
- 『ZEH』申請との併用不可
ZEH/ZEH+
- 高断熱外皮、空調、給湯、換気の4設備を導入
- 一次エネルギー消費量を20%(ZEH)または30%(ZEH+)以上削減
- BELS評価書が必要
- 専用住宅であること
申請の流れ(ざっくり解説)
- 補助金交付申請書(様式第1号)と必要書類を提出(郵送または電子申請)
- 市の審査 → 交付決定通知書(様式第7号)を受領
- 事業着手・工事開始(交付決定後に着手が原則)
- 実績報告書(様式第11号)を提出(完了後1ヶ月以内または期限日まで)
- 交付額確定通知 → 補助金請求 → 入金
注意すべきポイント
- 補助金の申請は先着順ではなく、書類の不備があると受付日が遅れる可能性あり。
- 『ZEH』以外の機器での補助を受けるには、それぞれ別契約・別工事が必要。
- 書類には修正液や消えるインクの使用不可。
- 同一住所での再申請は不可の場合あり。
補助金を活用した省エネ住宅のすすめ
北海道のような寒冷地では、冬の暖房エネルギーが家計を大きく圧迫します。 太陽光発電・蓄電池・エコキュート・ZEH設備の導入により、省エネ性を飛躍的に向上させ、光熱費を抑えることが可能です。
特にZEH住宅は、将来的な資産価値の維持や快適な住環境の実現にもつながり、環境と家計の両方にやさしい選択肢です。
おわりに
「補助金申請って難しそう…」と感じる方も多いかもしれませんが、制度の概要を押さえればスムーズな申請が可能です。
ぜひ省エネに向けて、補助金を活用して快適な生活を手に入れましょう。